ボーダーコリーはその賢さと愛らしい容姿で多くの人々に愛される犬種です。イギリス原産であり、名門牧羊犬として知られるボーダーコリーは、飼い主の心をつかんで離しません。
賢くて人懐っこい性格も魅力の一つで、家族にも他のペットにも優しい姿が印象的です。
しかし、果たして初心者向きの犬種なのでしょうか?
本記事では以下の項目を詳しく解説していきます。
この記事のポイント
- 基本情報から性格
- 適応性
- 購入方法
- 価格
- トレーニング
- 健康管理
- 病気と予防策
購入を検討されている方はもちろん、すでに飼っている方も、ボーダーコリーの魅力やケア方法を理解し、健康的な生活を送るための情報が満載です。
ボーダーコリーとの暮らしをより充実させるために、ぜひ本記事を参考にしてください
ボーダーコリー基本情報:原産国から魅力まで
ボーダーコリーは、世界で最も知能が高いと言われる犬種です。
元々は牧羊犬としてイギリスの国境地域で活躍してきた歴史がありますが、現在ではドッグスポーツや家庭犬としても人気があります。
ボーダーコリーの魅力や特徴を知れば、きっとあなたも虜になることでしょう。
原産国と歴史:牧羊犬の名門
ボーダーコリーの原産国はイギリスです。その名前は、イングランドとスコットランド、イングランドとウェールズの国境(ボーダー)地域で発展したことに由来します。
ボーダーコリーのルーツは、8世紀から11世紀にかけてヴァイキングが持ち込んだトナカイ用の牧畜犬と、イギリス在来の犬種が交雑したものと考えられています。
ボーダーコリーは、優れた牧羊犬の能力を持っています。その特徴は、強い視線(アイ)、低い姿勢(クロール)、素早い動き(スピード)、鋭い反応(レスポンス)、飼い主の指示に従う忠誠心(オビディエンス)などです。
彼らは飼い主の笛や声だけで、数百頭もの羊を的確に誘導することができます。
ボーダーコリーは、他のコリー種(例:ラフ・コリーやシェットランド・シープドッグ)とは異なり、外観やサイズよりも作業能力が重視されました。そのため、公認までに時間がかかりました。イギリスのケネルクラブでの公認は1976年であり、国際畜犬連盟(FCI)での公認は1987年になりました。
外見とサイズ(かわいい容姿とスムースコート)
ボーダーコリーは、中型犬に分類されます。
性別 | 体高 (cm) | 体重の範囲 (kg) |
---|---|---|
オス | 約53 | 17~22 |
メス | 約50 | 14~18 |
近年、12kg未満の小型の個体が増えており、俗称ではミニボーダーコリーと呼ばれることもあります。
ボーダーコリーの外見は、バランスの良い体型をしており、頭部はくさび形で目はアーモンド形です。耳は立ち耳または半立ち耳で、尾は飾り毛のある垂れ尾です。
部位 | 特徴 |
---|---|
頭部 | くさび形で目立ったほっぺたや頬骨がない |
目 | アーモンド形で色は茶色または青色 |
耳 | 立ち耳または半立ち耳 |
首 | 筋肉質で長くしなやか |
胸 | 深くて幅広く肋骨がよく張っている |
背 | 強くて筋肉質 |
腰 | 短くて筋肉質 |
腹部 | よく引き締まっている |
尾 | 飾り毛のある垂れ尾で先端が曲がっている |
前足 | 直立して骨太で筋肉質 |
後足 | 強力で筋肉質 |
足 | 小さくて丸くてパッドが厚い |
毛質は長毛のダブルコート(ラフコート)が基本ですが、短毛(スムースコート)もあります。
毛色はブラックアンドホワイトが基本ですが、レッド、チョコレート、ブルー、ブルーマール、セーブルなど多種多様です。
毛色と手入れ:抜け毛対策とケア方法
ボーダーコリーの毛色は多彩ですが、一般的に有色部分が体の50%以上を占めます。
また、四肢先端部や首回り、頭部などに白い部分(アイリッシュスポット)があります。その部分にぶち模様が入ることもあります23。
ボーダーコリーの手入れはそれほど難しくありません。毛質によってブラッシングの頻度や方法が異なりますが、基本的に週に1回程度行えば大丈夫です 。ただし、抜け毛期になると毎日行う必要があります。
ブラッシングの際には、毛玉や絡まりをほぐし、皮膚の状態もチェックしましょう。
シャンプーは必要に応じて行いますが、頻度は月に1回以下に抑えましょう。シャンプーの際には、犬用のシャンプーを使い、よくすすぎましょう。また、耳掃除や爪切りも定期的に行いましょう。
ボーダーコリーの手入れのポイントは以下の通りです。
- 毛質に合わせてブラッシングをする
- 抜け毛期には毎日ブラッシングをする
- シャンプーは月に1回以下にする
- 犬用のシャンプーを使う
- 耳掃除や爪切りも忘れない
ボーダーコリーの性格と適応性
ボーダーコリーは、賢くて人懐っこい性格の犬種です。飼い主さんに対して忠実で従順ですが、自分で考えて行動することも得意です。
家族にも他のペットにも優しいですが、牧羊犬としての本能が強く、走るものを追いかけたり吠えたりすることがあります。
ボーダーコリーの性格や適応性について、詳しく見ていきましょう。
性格の特徴:賢くて人懐っこい
ボーダーコリーは、非常に賢く、訓練しやすい犬種といえます。そのため、きちんと信頼関係を構築することが重要です。
自分で考えて行動することが得意なので、あいまいな態度で接したり、指示が不明瞭だと、飼い主さんの指示より自分で決めた行動を優先してしまうことがあります。
無駄吠えなど悪癖のきっかけを作ってしまうこともあるので、時には毅然とした態度で接することも大切です。
ボーダーコリーは、思慮深く、飼い主さんに対してとても忠実です12。人間や他の動物に対しても友好的で人懐っこいですが、不審な物や人に対しては警戒心を示すこともあります。
また、牧羊犬としての本能が強く、走る子どもや自転車に吠えたり追いかけたりすることがあります。
子犬の頃からしっかりとトレーニングを行い、飼い主さんの指示に従って行動をコントロールできるようにしておくことが大切です。
初心者向きか:コリー犬の飼育の難易度
ボーダーコリーは、運動欲求や作業意欲が強く、スタミナのある犬種なので、一緒に運動できる体力と時間的余裕のある人に向いています。
毎日、朝晩30分以上の散歩を欠かさないようにしましょう。
また、散歩のほかに、ドッグランなどで思いきり走らせたり、知的な遊びを取り入れたりするのも効果的です。一緒にアジリティーやディスク、スイミングなどのドッグスポーツを楽しむのもおすすめです 。
ボーダーコリーは、知能が高く訓練しやすいですが、観察力が非常に優れているので、整合性のない態度やしつけを行うと混乱することがあるので注意が必要です 。
また、被毛が豊かなぶん、暑さが苦手なので熱中症対策を充分に行う必要があります 。抜け毛も多いので、こまめにブラッシングをすることも大切です 。
ボーダーコリーは、初心者には飼いにくい犬種とされています 。しかし、飼い主さんとの信頼関係を築き、適切なしつけと運動量を与えることができれば、素晴らしいパートナーになってくれるでしょう 。
子供や他のペットとの相性
項目 | 評価 |
---|---|
子供との相性 | ○ |
他のペットとの相性 | △ |
一人暮らし向き | △ |
家族向き | ○ |
ボーダーコリーは、家族にも他のペットにも優しい犬種です 。子供とも仲良く遊ぶことができますが、牧羊犬としての本能から、走る子供を追いかけたり吠えたりすることがあります 。
その場合は、飼い主さんがきちんと止めるように指示を出しましょう 。また、子供に対しても優しく接するように教えましょう 。
他のペットとも仲良くすることができますが、小動物や鳥類などは獲物と見なしてしまう可能性があるので注意が必要です 。
同じ犬種や大型犬などは問題なく共存できますが、小型犬や猫などは個体差があります。できれば、子犬の頃から他のペットと接触させることで、仲良くなる可能性が高まります 。
ボーダーコリーは、家族構成によっても適応性があります 。一人暮らしの場合は、飼い主さんとの絆が深まりますが、飼い主さんが留守にする時間が長いと寂しがってしまうことがあります 。
その場合は、ペットシッターなどを利用するか、他のペットと一緒に飼うことを検討しましょう 。
家族が多い場合は、家族全員に愛情を注ぎますが、特に一番最初に出会った人や一番よく遊んでくれる人を主人として認識することが多いです 。
その場合は、家族全員がしつけや遊びに参加することで、バランスを取りましょう 。
ボーダーコリーを手に入れる方法:子犬から引退犬まで
ボーダーコリーは、賢くて人懐っこい性格の犬種ですが、飼育には運動量やしつけなどの工夫が必要です。
そんなボーダーコリーを手に入れる方法には、ブリーダーから購入する方法や保護団体から引き取る方法などがあります。
どの方法でボーダーコリーを迎えるかによって、子犬・成犬選びのポイントや購入時の注意点が異なります。
ここでは、ボーダーコリーを手に入れる方法とそのメリット・デメリットについて、詳しくご紹介します。
購入方法:ブリーダー、ペットショップ、保護団体
方法 | メリット | デメリット |
---|---|---|
ブリーダーから購入 | 子犬の健康状態や親犬の情報が確認できる・飼育上の相談ができる | 価格が高い・ブリーダーによっては信頼性が低い |
ペットショップから購入 | 近くの店舗で気軽に見学できる・アフターケアが充実している | 子犬の出生地や親犬の情報が分からない・価格が高い |
保護団体から引き取る | 子犬だけでなく成犬や引退犬も選べる・価格が安い | 子犬の出生地や親犬の情報が分からない・健康状態や性格に問題があることがある |
ボーダーコリーを手に入れる方法として、一般的なのはブリーダーから購入する方法です。
ブリーダーは犬種の特徴や血統を重視して繁殖させる人のことで、専門的な知識や技術を持っています。
メリットは、子犬の健康状態や親犬の情報が確認できることや、飼育上の相談ができることなどです。デメリットは価格が高いことや、ブリーダーによっては信頼性が低いことなどです。ブリーダーから購入する場合は、事前にブリーダーの評判や実績を調べたり、犬舎を見学したりすることが大切です。
ペットショップから購入する方法もありますが、ボーダーコリーはペットショップで扱われることが少ないです。
ペットショップから購入するメリットは、近くの店舗で気軽に見学できることや、アフターケアが充実していることなどです。デメリットは、子犬の出生地や親犬の情報が分からないことや、価格が高いことなどです。ペットショップから購入する場合は、店員の対応や子犬の健康診断書などを確認することが大切です。
最後に保護団体から引き取る方法もあります 。保護団体とは、捨てられたり虐待されたりした犬を保護して里親を探す団体のことで、ボランティアで運営されています 。
保護団体から引き取るメリットは、子犬だけでなく成犬や引退犬も選べることや、価格が安いことなどです。デメリットは、子犬の出生地や親犬の情報が分からないことや、健康状態や性格に問題があることがあることなどです。保護団体から引き取る場合は、事前に団体の活動内容や信頼性を調べたり、面会やトライアルを行ったりすることが大切です 。
子犬・成犬選びのポイント:価格と費用
ボーダーコリーを手に入れる方法によって、子犬・成犬選びのポイントも変わってきます。
一般的には、子犬の方がしつけや性格形成に影響しやすく、成犬の方が落ち着いていて飼育しやすいと言われています。
しかし、ボーダーコリーは知能が高く訓練しやすいため、成犬でもしつけや性格形成に問題はありません。どちらを選ぶかは、自分のライフスタイルや好みに合わせて決めましょう。
子犬・成犬選びのポイントとして、価格と費用も考慮する必要があります。ボーダーコリーの価格は、ブリーダーやペットショップによって異なりますが、平均的には20万円~40万円程度です。
保護団体から引き取る場合は、譲渡費用として数千円~数万円程度かかります。成犬や引退犬の場合は、子犬よりも安くなることが多いです 。
ボーダーコリーを飼うためには、価格だけでなく、餌代や医療費などのランニングコストも考える必要があります。ボーダーコリーは運動量が多いため、餌代は月に約1万円程度かかります。
医療費は、ワクチンやフィラリア予防などの予防接種や健康診断などで年間約3万円程度かかります。
また、怪我や病気になった場合は、さらに高額な医療費が必要になることもあります。ペット保険に加入することで、医療費の負担を軽減することができます。
購入時の注意点:チェックリストと安心な選び方
ボーダーコリーを購入する際には、
以下のチェックリストを参考にして、安心できる子犬・成犬を選びましょう。
子犬・成犬の健康状態を確認する
- 目や鼻から異常な分泌物が出ていないか
- 毛並みや皮膚が清潔でキレイか
- 歯や歯茎が白く健康そうか
- 耳の中が汚れていないか
- 体重や体型が適正か
- 元気に動き回っているか
- 呼吸や心臓の音が正常か
性格を確認する
- 人間や他の動物に対して友好的か
- 飼い主さんやブリーダーさんに従順か
- 無駄吠えや噛み癖などの悪癖がないか
- 適度に好奇心旺盛で積極的か
出生地や親犬の情報を確認する
- 出生地は清潔で快適か
- 親犬の健康状態や性格は良好か
- 親犬の血統書や健康診断書などの書類は揃っているか
価格や費用を確認する
- 価格は相場と比較して妥当か
- 費用に含まれるものは何か(ワクチン接種、去勢・避妊手術、マイクロチップ挿入など)
- 支払い方法や支払い時期は明確か
引き渡し時期や方法を確認する
- 引き渡し時期は子犬の場合は生後60日以降か(法律で定められています)
- 引き渡し方法は直接会って行うか(郵送などはトラブルの原因になります)
- 引き渡し後のアフターケアや相談窓口はあるか
以上がボーダーコリーを手に入れる方法とそのメリット・デメリット、子犬・成犬選びのポイントと購入時の注意点です。
ボーダーコリーは知能が高く人懐っこい性格の犬種ですが、飼育には運動量やしつけなどの工夫が必要です。自分のライフスタイルや好みに合わせて、安心できる子犬・成犬を選んでくださいね。
ボーダーコリーのトレーニングと教育:スポーツやフリスビーにも挑戦
ボーダーコリーは、牧羊犬として高い知能と運動能力を発揮する犬種です。その賢さを伸ばすためには、トレーニングと教育が欠かせません。
ボーダーコリーは、人間との共同作業が好きで、訓練にも積極的に参加します。しかし、適切な方法でしつけないと、問題行動を起こすこともあります。
ここでは、ボーダーコリーのトレーニングと教育について、効果的な方法やポイントをご紹介します。
トレーニングの基本:効果的な方法で賢さを伸ばす
ボーダーコリーは、トレーニングによってその賢さをより発揮できる犬種です。
トレーニングは、ボーダーコリーの運動量や刺激を満たすだけでなく、飼い主との信頼関係やコミュニケーションを深めることにもつながります。トレーニングの基本は、以下の4つのポイントです。
- ボーダーコリーのトレーニングは生後2?3か月から始めるべき。
- 積極的な強化(声や表情でほめる、ご褒美を与える)を使う。
- トレーニングは短く(1回10分程度)、楽しく行う。
- バリエーションを増やして愛犬のモチベーションを高める。
しつけのポイント「タイミングとコツ」
ボーダーコリーはしつけが難しいと言われる理由の一つに、走るものや動くものに対して強い反応を示すことが挙げられます。
特に子供や小動物、走るバイクなどに対して興味を示し、追いかけたり吠えかかったりするおそれがあります。
ボーダーコリーと人がお互いに安全に暮らしていくためには、走るものや動くものに対して早い段階から慣れさせていくことが大切です。
また、しつけでは以下のポイントも押さえておきましょう。
- 時期:生後2?3か月
- 重要性:社会性の身に付ける時期
- アプローチ:積極的に社会化を促進(人や他の犬との触れ合い)
- 一貫性:叱る・褒める行動に一貫性を持つ
- ルール:家族全員で統一したルールを決める
- タイミング:即座に行動に対する叱り・褒めを行う
このようなアプローチによって、効果的に行うことができます。
問題行動の対処法「うるささやめんどくささを克服」
ボーダーコリーは適切なしつけができていないと問題行動を起こす可能性があります。
問題行動は放置しておくと大きな事故にもつながりかねません。運動欲や作業欲をしっかり発散させてあげないとさまざまな問題行動を引き起こします。
問題行動が見られたら早めの対応としつけの見直しを行ってください。
問題行動 | 原因 | 対処法 |
---|---|---|
飛びつき | 飼い主への愛情表現や注意欲求 | 飛びつかれたら無視するか「ノー」と言って制止する 落ち着いてオスワリができたら褒めてあげる |
噛み癖 | 子犬期の甘噛みや遊び心・ストレス・警戒心 | 噛まれたら騒がず冷静に対処する 噛んでもよいおもちゃを与えて欲求を満たす 運動やスキンシップを充分に与える |
破壊行動 | ストレスや退屈・好奇心・留守番ストレス | 運動量を増やして体力を消耗させる 頭を使う遊びやトレーニングを取り入れる 壊されて困るものは近くに置かない |
マーキング | オス本能・縄張り意識・ストレス・不安 | 去勢手術を検討する テリトリー(自分の場所)を限定する マーキングした場所は消臭剤で掃除する |
ボーダーコリーの健康管理とケア:長寿を目指す秘訣
ボーダーコリーは、高い知能と運動能力を持つ犬種です。そのため、健康管理には適切な食事や運動が欠かせません。
また、ボーダーコリーはかかりやすい病気や季節ごとの注意点もあります。
そこでボーダーコリーの健康管理とケアについて、定期的な健康チェックや食事、運動量、ケア方法などを詳しくご紹介します。
定期的な健康チェックとドッグフード選び
ボーダーコリーの健康管理には、定期的な健康チェックと食事が重要です。健康チェックでは、体重や歯、耳、目、皮膚などを観察し、異常がないか確認しましょう。
また、年に1回は獣医さんによる検診を受けることをおすすめします。検診では、血液検査や心電図などで内臓や心臓の状態をチェックし、早期発見・早期治療に努めましょう。
食事では、ボーダーコリーに必要な栄養素や成分をバランスよく摂取できるドッグフードを選ぶことが大切です。
- 栄養バランスが良い
- 安全性が高い
- 動物性たんぱく質が多い
- 穀物が少ない
- 炭水化物が少ない
- ドライタイプである
ボーダーコリーは肉食なので、動物性たんぱく質が豊富なドッグフードを好みます。
また、骨や関節の強化に有効なカルシウムやグルコサミン、コンドロイチンも含まれていると良いです。
適切な運動量(散歩のコツとスポーツの楽しみ方)
ボーダーコリーは元牧羊犬で運動量が多く、作業意欲も高い犬種です。そのため、運動不足になるとストレスや問題行動を引き起こす可能性があります。
運動量は個体差がありますが、一般的には1日2回以上の散歩と頭を使うトレーニングや遊びを取り入れることがおすすめです。
散歩では、以下の点に注意して行いましょう。
- 朝晩の涼しい時間帯に行く
- 暑さや寒さに対策する
- 水分補給を忘れない
- リードをしっかり持つ
- 走るものや動くものに吠えたり追いかけたりしないようしつける
スポーツでは、ボーダーコリーの得意なアジリティやフライボールなどを楽しむことができます。これらのスポーツでは、ボーダーコリーの身体能力や知能を存分に発揮することができます。
また、飼い主とのコミュニケーションや信頼関係も深まります。ただし、無理な負荷や怪我に注意してください。
ケア方法:耳掃除、爪切り、歯磨きのポイント
ボーダーコリーのケア方法では、耳掃除、爪切り、歯磨きが必要です。
これらのケアは定期的に行うことで、感染症や歯周病などの予防につながります。また、愛犬の体調や様子をチェックする機会にもなります。
耳掃除、爪切り、歯磨きは以下の点に注意して行いましょう。
耳掃除 | 爪切り | 歯磨き | |
---|---|---|---|
頻度 | 週1回程度 | 月1回程度 | 毎日 |
方法 | 耳垢が溜まっている部分だけ拭く | 血管が通っている部分(血走)を切らない | 歯茎から歯へ向かって優しくブラッシングする |
工具 | 綿棒は使わない | 専用の爪切りを使う | 専用の歯ブラシと歯磨き粉を使う |
その他 | 耳内部は乾かす | 切った後は爪やすりで滑らかにする | 歯垢や歯石が溜まっていたら獣医さんでクリーニングする |
注意 | 異臭や異物があったら獣医さんに相談する | 嫌がったら無理強いしない |
ボーダーコリーの病気と予防策(早期発見で健康維持)
ボーダーコリーは、高い知能と運動能力を持つ犬種ですが、残念ながらかかりやすい病気も多くあります。
特に目や関節に関する病気は、遺伝的な要因が大きいため、予防や治療が難しい場合もあります。
そこでボーダーコリーの病気と予防策について、よくある病気の症状と対処法、早期発見の方法、高齢犬ケアなどを詳しくご紹介します。
よくある病気:症状と対処法
ボーダーコリーがかかりやすい病気は、目や関節に関するものが多いです。これらの病気は、遺伝的な要因が大きいため、予防や治療が難しい場合もあります。
しかし、早期発見・早期治療によって、症状の悪化を防ぐことができます。以下に、よくある病気とその症状と対処法をまとめました。
病名 | 症状 | 対処法 |
---|---|---|
コリーアイ異常 | 目の出血や失明など | 決定的な治療法はないが、子犬期に眼底検査を受けて定期的に経過観察する |
進行性網膜萎縮 | 夜盲や失明など | 決定的な治療法はないが、遺伝子検査で発症可能性を確認する |
肘関節異形性 | 前足の歩き方の異常や肘関節の腫れなど | 内科治療や外科手術を行う |
股関節形成不全 | 後ろ足の歩き方の異常やお尻を振るなど | 内科治療や外科手術を行う |
セロイドリポフスチン症 | 神経系の障害や失明など | 決定的な治療法はないが、子犬期に遺伝子検査を受けて定期的に経過観察する |
予防策:早期発見の方法
ボーダーコリーがかかりやすい病気は、多くが先天的なものです。そのため、完全に予防することは難しいです。
しかし、早期発見することで、治療効果を高めることができます。
早期発見するためには、以下の点に注意してください。
注意点
- 子犬期に遺伝子検査や眼底検査を受ける
- 毎日目や歩き方などに異常がないかチェックする
- 年に1回以上は健康診断を受ける
- 運動量や食事量を調整して体重管理をする
- 関節に負担をかけないように運動する
高齢犬ケア:後ろ足の弱さと老犬の注意点
ボーダーコリーは平均寿命が12~15歳とされています。高齢になると、後ろ足の弱さや関節の変形などが起こりやすくなります。
また、老化によって免疫力が低下し、感染症や腫瘍などにかかりやすくなります。高齢犬ケアでは、以下の点に注意してください。
注意点
- 階段や段差を減らす
- 滑り止めマットやクッションを敷く
- 暑さや寒さに対策する
- 水分補給を促す
- 歯垢や歯茎の腫れをチェックする
- 体調変化に敏感になる
まとめ
ボーダーコリーは、その賢さと愛らしい容姿で人気の犬種です。原産国はイギリスで、主に牧羊犬として活躍していました。その性格は賢く、人懐っこいため、家庭での飼育にも向いています。
購入方法はブリーダーやペットショップ、保護団体などがありますが、価格や費用、安心な選び方に注意することが大切です。
トレーニングは効果的な方法を用いて賢さを伸ばし、しつけも適切なタイミングで行うことが大切です。
また、運動量を適切に調整し、ドッグフード選びや定期的な健康チェックで健康維持に努めましょう。さらに、耳掃除や爪切り、歯磨きなどのケアも欠かせません。
ボーダーコリーの病気は早期発見が重要で、予防策を講じることで健康な生活を送ることが可能です。
高齢犬になると後ろ足が弱くなることがあるため、特別なケアが必要となります。ボーダーコリーと共に楽しく、健康的な暮らしを送りましょう。